平成もこの4月で終わり、5月からは新しい元号「令和」に変わります。
この記事を書いていた日には、ちょうど三重県の伊勢神宮へ来ていたので、たくさんの人たちが沿道に集まっている姿をニュースで見ていました。
そんな中気になったのが、天皇陛下が着ているスーツは一体誰が作っているのかだろうか?と、ふと気になって調べてみました。
皇室御用達の「金 洋服店」
東京都渋谷区広尾に店舗を構える金洋服店。
今から100年以上前の1913年大正2年に、服部金生(はっとりかねお)さんが創業し、当然その時代は今とは違いインターネットやスマホなんてものは存在しません。
金洋服店について色々と調べてみると、当時の顧客だった徳川篤敬(とくがわあつよし)さん(※水戸徳川家第12代当主)からたくさんの紹介があり、華族など礼服を作る機会も増えていく中で、皇室からの注文を受けるようになったそうです
現在は二代目の服部晋さんが後を継いでいる
現在は二代目の服部晋(はっとりすすむ)さんがオーダースーツを作成しています。
そんな金洋服店が作るオーダースーツは、パターンオーダーでもイージーオーダーでもなく、職人が丹念込めて作り上げるフルオーダーのスーツです。
皇室御用達と言うことで、ここでは服部晋さんと皇室との信頼関係がわかるエピソードを紹介します。
三笠宮寛仁親王殿下からベストドレッサー賞の賞額を譲り受けた
1975年に皇室の寛仁親王殿下がベストドレッサー賞を受賞しました。
2018年は女優の有村架純さん、俳優の高橋一生さん、レーシングドライバーの中嶋一貴さんがベストドレッサー賞を受賞したので、存在自体は知っている方が多いと思います。
そして寛仁親王殿下がベストドレッサー賞を受賞した時の賞額を、なんと製作者である服部晋さんへ贈っています。
そんな貴重な賞額を製作者へ譲り渡してしまうほど、寛仁親王殿下が服部晋さんに対して、全幅の信頼を置いていたことがわかるエピソードです。
そして服部晋さん自身も洋服に関する本を出版しています。
服部晋の「洋服の話」
Amazonのレビューを見てもらえばわかりますが、実際に本を見た方の評価も高いです。
80代でありながら今も現役で活躍されており、服部晋の「仕立屋日記」という名のブログも更新されています。
そのブログの内容を見ればわかると思いますが、洋服に関する知識が全くない自分でさえも、このブログに書かれている内容を見て、服部晋さんは本物の職人だとすぐに実感しました。
天皇陛下のスーツは誰が作っているんだろうか?そんなきっかけからこの記事を作りましたが、いつの日か自分もこの「金洋服店」で、最高のオーダースーツを作ってみたい。
そう思ってしまった自分がいました。